前回、「前編」と名を打ってから、しばらく経ってしまいました。

そして、前回では「順位的に5位から1位までは個別に感想の話する」とか言っていたんですが、色々と書いていると他も書きたくなり、気づけば、10位から6位までが先に書き上がりました。

 

だから、10位から6位までのオススメ映画の話です。

 

で、その前に話しておきたいことなんですが、前回の映画のランキングを書いてから、あれからいくつか映画見たんですが「劇場版アイカツスターズ」

こいつだけはねぇ、やっぱアイカツ大好き人間としても映画語りたがり人間としても個別で語りたい。

だから、いずれこれだけ単品で語ると思います。

で、それ以外にもね、ランキングを変えそうな映画が数本ありました。

本当、2016年終わるころには、どんな映画ランキングになるんだろうね、ってことで、映画の話を開始します。

 

あと基本、原作未読ばっかです。

結構、予備知識ゼロで見ているので「いや、原作だとね!」っていう意見はあるんだろうなぁ、とか思いながら書いてたりしました。

 

 

「デッドプール」の話。

 

上映開始当初は割と話題になったけど、そこまで長続きはしなかった印象。


多分、それは一回見れば「あー、よかった、面白かった!」で終わるからって感じもする。面白いんだけど、何度も見ようとはならないというか、一回で十分なのはそれはそれで大切なんだけど……。

 

身も蓋もないことをいえば、「メタ」ネタや「正義なはずなのに自分勝手なチョイ?ワルヒーロー」ネタって、ウケがいいんですよ。それこそ「MARVEL」っていうアメリカヒーローの代名詞の場で、こうもアウトローな存在は際立ちますよね。でもまぁ、いくら受けがよかろうとこういうのは一人で充分。二人以上はいらない……ってのは、この映画の見る回数にもいえることだと思う。あと仕方ないことなんだけど、MAVEL然りアメリカのネタが分からないと、笑いきれない。この映画って、多分たくさんアメリカ映画見てて、MAVELコミック大好きな人は堪らないんじゃないかなーとも思える。

 

ただだからといって、オススメできないわけではなく「最低でも一回見れば充分だけど、一回も見てないのは勿体ないんじゃないかな」という感じ。
だから、最低でも一回は見よう。

 

オープニングからもう「この話はふざけてやりますよ!」と宣言されてる通りだし、なによりそれがずっとブレないんだから楽しい。ちょっといい話しても「んなの関係あるか!」と切り捨てるところで思わず「ですよねーw」と楽しい気持ちになる。メタ発言だっていくらウケがよくても、使いどころや使う回数、そして内容によっては充分シラケる。でも、この作品は最初から最後まであからさまにシラケるメタ発言がないんだから、そこは徹底してていいなって思う。そういう意味では期待はとことん裏切られないエンターテイメント映画。敵が強そうにも弱そうにも見えないのはいまいちだけど、「むしろ、俺を邪魔するなら敵!」な要素は、爽快感を加速させてるんじゃないかなぁって思ったりもする。

 

で、主人公とヒロインは現状を笑い飛ばしまくっているんだけど、実は結構かわいそうな人生を歩んできてる。笑えるからそう気にならなかったけど、改めて考えてみると、相当ひどい目にあってるよなぁと。だからこそ、幸せをむさぼるのは分かるし、それを奪われたのなら、やってやるぜ!と思うのもわかる。

 

そんなところで感慨深いところもあるなって思うけど、基本的にふざけて笑えて楽しい映画。
何度も言うけど、一回も見たことない人は一回は見ましょう。
それで充分なので。

 

 

「ガールズ&パンツァー 劇場版」の話。

 

巷で言われまくった「ガルパンはいいぞ」という発言を、軽率にしたくないおじさん評です。そこのところは分かってください。

 

とりあえず、TV版を見て立川の爆音上映、そしてみなとみらいで4DXと今年見た映画の前半では唯一二回見た映画でした(今はもう違うけど)

まずはっきり言えるこの映画の魅力は、戦車戦ですよね。
 

映画だからこその大きなスクリーンで見る迫力と空気を震わす爆音は、戦車戦というエンターテイメントをめちゃくちゃ高めて面白いものにしている。ここはたまらなく好きですね。ここを誉める人多い、っていうかあれを楽しくないという人はいないんじゃないかなって思うほど。爆音と4DXを楽しんだと言いましたが、個人的に最後の戦車戦はそういった付加要素を忘れてしまうくらい、その映像の中に没頭しました。だからこそ、息をのみ決着ついたときは思わず「ふぅ……」と息を吐き出す。それくらいに作品のアクション面はよくできていると思います。他の戦車や地形、そしてあるものを使ったギミックによる見たことがないアクションもこの映画を必見ですよ!と言いたくなる要素だろうし。


あとTV版を見てきたからこそ、あの強敵たちが今度は仲間として駆けつけてくるのは王道であり、ベタに熱いですね。かつそれによる今までチームじゃなかった者同士が組む様もかっこいいし、作戦会議での話がまとまらない感も楽しいし、微笑ましい。あと味方サイドは、全チーム漏れずに何かしら活躍の場があるのがいいですね。個人的にうさぎさんチームが活躍するのが大好きなので、観覧車のところは本当に嬉しかったです。

 

ただ、だからこそなんですよ……TVで解決したはずのあの問題をぶり返す!?って思う。まぁ、それはTV版見てない人から見たら、関係ない話だから百歩譲っていいですよ。
でも、それでも、それを言ってきたただただ不快な奴が、劇中明白にぎゃふんとならないのが本当に不完全燃焼。そりゃ、直接対峙してないからかもしれないけどさー、せめて会長くらいはさーって、もうもやもやする。それでいて、相手の掘り下げもねぇ……円盤特典で愛里寿の掘り下げはあったけど、他の大学生達もさー、なんかあれは本当に強敵だったの?ってのがよくわからないのもなんかなー。結局、すごかったのは兵器だけなんだよなぁ、って、うーん、ただ単純にレベル高い武器を持ってるハンターならそりゃ、G級クエも楽勝ですよと。相手の戦略的な強さってなんかあったのかなぁって思う。
だからこそ、あの今まで戦ってきた強敵達と手を組む連合軍が負けるだなんてぜんぜん想像できなかった、最後は勝つんでしょ?と。そこも物足りない。
あときっとあの台詞のためだけにやさぐれさせたのだろうなぁと思うあの描写も、ちょっと笑える程度でしかないから、別になくてもよかったんじゃないかなぁともにょもにょもにょ。

 

そうツッコミだすからこそ、軽率に「いいぞ」と言えないんだよね。

でも、そんなツッコミをしてしまうほど、それ以外(というか戦車戦)は最高に盛り上がった、楽しかった!映画なので、見て楽しんで!ってなる映画でした。

 


「キャロル」の話。


とにかく、すごく綺麗だった。


例えば、ひとつひとつのカットであり、主演の主人公ふたりの演技だったり、二人の関係性を彩る脚本だったり、空気感だったり、音楽だったりと、とにかく綺麗という言葉が当てはまる映画です。


主演の主人公二人、往年の美しい女性であるキャロル役のケイト・ブランシェット、そしてそれに惹かれる年相応にかわいいテレーズ役のルーニー・マーラー。二人の演技がとにかく美しくて綺麗。視線のやりとりや指の動き。そして互いの心の揺れ動き……惹かれあう関係がたまらないんですよ。段々、関係が進展していくのも丁寧であり、最後の選択もうん……あれはハッピーエンドと言えるのかなぁ、言えないのかなぁ、でも、仕方ないんじゃないかと思う、これがこの映画を儚くしてるような気もします。


あとここに出てくる男達が何かと惨め。ただとても人間味ある惨め。それが尚更、主人公二人の関係をよりブラッシュアップして、かつ「そうなるよ」という納得であったりとか、メインの二人をより美しくしていると思います。

 

この映画は、多く語れない……っていうのは、綺麗で美しすぎて、何か言っても野暮になるって感じもする。
とにかく「綺麗な映画というものはこういうものなのだ」と見せつけられている映画。
端的に百合ですよ、と言ってしまうと引いちゃう人もいるかもしれませんが、ゆったりと時間を過ごしたい時に見る映画としては、この綺麗で美しい世界を見せるこの映画は間違いなく極上だと思います。

 


「ヒメアノ〜ル」の話。

 

原作マンガは未だに読めていないですが、この映画は強烈でした。

 

この表現が正しいかどうかわからないのですが、前半は微笑ましいし、ムロツヨシさんが叫ぶシーンは声出そうなくらい笑えたし、全体的に明るい映画……なんですが、主人公の濱田岳さん絡みの恋が叶うシーンから、急にがらりと映画の空気が変わる。
雰囲気が変わる核となるのはうひとりの主人公となる森田剛さんなんだけど、もちろん前半でも出てくるし、「あ、こいつやばいんじゃないかな?」と思う描写はいくつかあった。あったんだけど、それ以上の異常さが物語が見ている側へと、急に牙を向く。


そして、そこでなんですよ、オープニングが入りタイトルが映し出されるのは!

 

つまり、前半という表現が正しいか悩むのはそこ。前半であり、まだまだ物語が始まっていないという表現。
そしてこっからは一気にバイオレンスな映画へと変貌。現役のジャニーズアイドルであるはずの森田剛さんの演技が、まーやばい。語彙力足らなくて申し訳ないんだけど、ヤバい奴をヤバく演技しててヤバいってことです。

 

ヤバい奴の演技といったら先の順位で18位に挙げてる「ディストラクション・ベイビーズ」の柳楽優弥さんもこうにじみ出る狂気、こいつに関わっちゃダメだ感も思い出す。もちろんこの映画もよかったけど、森田剛さんの演技からくる「こいつに関わっちゃダメだー、やべー、怖いー」とのバイオレンス感は、にじみ出るというよりあからさまって感じ。

 

で、最後ね……一瞬だけ見せる人間らしさととあるきっかけで戻る……あー、もう切ない。なんだこれ、最後やりきれない!
何を憎み、何へ怒ればいいのかわからなくこのラストで、ただヤバかった映画が、強烈な映画となりました。

ぜひ見てもらって、最後までドキドキして、最後に「あぁ……これは……」となって欲しい映画です。

 

 

「ちはやふる 上の句」の話。

 

「下の句」の順位が23位と半分より下なんですが、その前編となる上の句が6位という状態。

 

どうしてそうなったか、という話からするならば、まず間違いなく言えることとして、この上の句単体でも十分作品として簡潔しており、下の句よりも胸が熱くなったからってことなんだと思う。それでいて、所謂「前編」としての機能もしっかりある。このバンラスいいんだよねぇ。

下の句も十分、胸が熱くなるんですが、上の句ありきな話であることは間違いないわけで。あと仕方がないんだけど、主人公とそのライバルの対決にフォーカスが当てられすぎて、他のキャラがおざなりに。それが物足りなさでもある(特に太一vs須藤とかね)ただ上の句を見たら、絶対下の句は見てもらいたい。十分「後編」として機能はしてあるから。

 

ただ単品で比べちゃうと、やっぱ下の句よりも上の句なんです。

 

まず「競技かるた」っていう存在はしられていても、それがどういう熱さがあって、どういう面白さがあるのかっていうのは知らない、っていう、まさに自分がそうだったんだけど、そんな自分でも「これは熱い展開!」とか「これはドキドキする場面だ」っていう魅力が十分理解できるし、伝わってくるわけですよ。それだけでも「競技かるたを扱った作品」という合格点を満たしているのだと思う。いくらそれが面白いものだとしても、それが伝わってこないとしらけちゃいますからね。ガルパンの戦車道だって、それが面白く熱いものなんだぞ、ってわかるから楽しめるわけだし。

 

そして天才+強者+素人の絶対エースもちの若輩チームが優勝目指して頑張る話。よくある話なんですが、割とパワーバランス的に天才+強者が勝ちの最低数いるおかげで、話の流れ的に無理なく勝ち進んでいく。で、更に上を、弱いなら強くなるためにと修行したりっていう場面は、とても丁寧に描かれていると思う。その一方で太一の淡い恋話とか、持たざるものがその才能をうらやんだりとか、すげぇ青春映画満載要素も十分だった。

 

で、この映画で、一番演出面で大好きなのは、駒野勉……机くんが決起するシーンです。これ褒める人多いんじゃないでしょうか。回想シーンがそこに挟まるんだけど、その回想シーンが急にそこで現れたわけじゃなくて、その前にちゃんとそのシーンがあった上での回想シーンなんですよ。で、その前のシーンでは、別視点、むしろその直後は机くんじゃない、別キャラの会話シーンとして使われているんです。そして、それが回想シーンになった時、机くんの視点になるんだけど、そこで見えたものが……! あぁ、もう本当にたまらない。そういうそこでは関係ないシーンが、実は伏線として機能するってお話って、本当に素敵ですよね、と。

ここは見ればわかるので見てください。

 

あと最後の決着もいいですよね。運命に抗おうとする太一。熱いですねぇ、素振り、アガりますよね。で、それもこの時だけの奇跡!とか結局、運命に抗えなかったのだ……という決着じゃないんです。「あ、そういう終わり方か、なるほど!」ととても納得できる。しかも、競技かるただからこその決着。だから、素直に「やったー!」となるわけです。

 

原作未読ですが、割と原作ファン、アニメファンからも評価が高いと聞いてます。
個人的に、原作のキャラデザみてあまりにも脇と主役の差に「え、実写のほうが素直に受け止められるかも」なんてひねくりかたもしましたが(
間違いなく「2016年邦画当たり年」を代表する一作、かつ青春映画では随一なので、見ることをオススメしたいです。

 

 

こんな感じです。

どれもこれも基本はオススメ。

次回は「マジカル・ガール」「ペレ 伝説の誕生」「シン・ゴジラ」「ズートピア」そして「マネー・ショート 華麗なる大逆転」について語ります。

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